2019年3月鑑賞したものまとめ
【R-18作品】
・よかった。
・スカートが短くてうれしい
・奴隷が出てくる世界は「うーん……奴隷制度……」ってなるのにボイスロイドの購入は摩擦なく受け入れてしまう自分が不思議だ。
・パジャマの女の子かわいい
・「セックスしましょうか」っていうシーンに1ページ使うの、圧倒的ないちゃらぶとしての風格がある。
【映画】
アナと雪の女王
・培ってきた圧倒的なアニメーション力によってでてきたからだいたい5分以内にどんなキャラクターか(元気/いい人/悪い人 など)分からせる演出力を感じた。
・その分、「あれ?この人無色透明だな?いい人とも悪い人とも伝わってこないぞ?」って感じたハンスは後半本性を現していて、あまりにもすごい演出力なばかりに観客に疑わせてしまったみたいなところがある。
・え、ありのままでってこんな「ありのままじゃダメでしょ……」って場面で歌われる曲だったの!?
・あ、原文だと let it go かそれなら納得。
・なんでこのやけっぱちソング主題歌みたいな顔してるの……? 全然映画として重要なメッセージじゃないじゃん……。
・しかし、圧倒的な演出といい歌に思わず名場面に見えてくるな……。
・ドラえもん大好き辻村深月が全世界にドラえもん愛を表明する映画って感じ
・壮大なラブレターを観た気分
・ところどころドラえもんオタク向けのネタがあってこれちゃんと子供に伝わってる?って気持が湧いてきた。
・私は別にそんなドラえもん詳しくないので多分、キャッチできたボールは10球のうち3球くらいだと思う。
・私は氷のくじら読んでるから辻村深月のドラえもんから受け取ったものを知ってるけどさ~~流石に欲張りに与えられた物を子供達に返そうとしすぎじゃない? 少し要素が多すぎる気もする。
・途中ちょっと、「兵器を月にぶっぱして氷河期を迎える文明、馬鹿すぎじゃない?」って気持になって、多分高校生の時だと本気でそう思えたんだけどどうだろう。今ではそういう馬鹿な文明の存在を一笑に付せない気がする。
・それなりに納得のいく展開がちゃんとあったけどね
・ルカ君はかなり感情的に納得のいく少年キャラクター作りだったけどこいつ1000才なんだよな……
・最後の展開はやや急な気がするけど、多分コミックの異説クラブメンバーズバッジのラストを意識してああいうこと言ってるんだろうな。ちゃんとメインターゲットの子供達はその展開知っているのかしら。最近アニメで触れたりしたのかな。
スパイダーバース
・マルチバース世界に乗せることで本来あの尺だとできなさそうなヒーローの喪失と継承みたいなことやってるのがよかった
・「大いなる力には大いなる責任」はどっちかっていうと後ろ向きなメッセージだけど、新しいスパイダーマンは前向きにヒーローをやろう!って雰囲気で新時代っぽくてよかった。
・時代も人種も関係ないぜ行動するのがヒーローだぜ!みたいな。
・いやでも各世界のスパイダーマンが「大切な人失うのはあるあるだよねー」って話してる光景、呪い以外の何物でもないよ……。
・しれっとなんか加速装置止める奴を壊した責任をなすりつけられてるのに「うんうん、少年は女の子にいいところ見せたがるものだよな~、分かる」ってにやにやしてたBパーカーさんがよかった。
・あと豚(設定を見ると放射能で変異した豚に噛まれた蜘蛛らしいので蜘蛛扱いなのかな……?)と女子高生がいるのが画面的によかったですね。
・何度も立ち上がってきた強い人間だからヒーローなんだぜ!という力強さはかなり好きなんですけど、正直そこだけだった感はある。
・これ、アベンジャーズ追うのに向いていないというか、今さら巻溢れる感想以南だけど、大きい物語の一部でなくて題材を描くことに全てのリソースを使ってたらきっとすごくいいものになってたのになぁ、的な気持ちがある。
・これほどまでに力強いメッセージを秘めているのにこれしかエモくないのか!!!みたいな。
・面白かったけどもっと面白くできたでしょー、みたいな。
【本】
・SF短編集って「これに興味持ってこういう方向に想像力を働かせたぜ!」みたいなのが多い気がするというか、バラエティ豊かな印象があるんだけど、この本は「おれは怒りと地獄にしか興味ないぜ!」みたいな一貫性があった。
・この人なんというか、想像力が地獄に向いてるんだと思う。
・情緒的な文章でぼくの考えた最強の地獄をぶつけてきがち。
・教養というか、作者が想定している読者の知識と私の持つ知識のずれみたいなので読み取れない部分が多かった
・ ロレンス・タルボットという名前の持つ意味とかかろうじて拾えたボールだけどこのノリでいっぱい投げられてるとしたらそのほとんどは私はキャッチできてないと思う。
・ 一回読んで分からなくて、もう一回読んだら「なんだ簡単だな」って思うみたいな事が多かった
・謎めいた描写の繋がりからある時、その世界の構造を理解する!みたいなのが短編の魅力の一つなのは分かるけど私の理解力だと「もう少し分かりやすく書いても魅力減らなくない???」みたいな気持ちがある
・表題作の死の鳥はあの書き方が必要なんだと思うけどね。
・すごい!科学パートで何かいてあるか全然分からなくてもドラマパートがちゃんと理解できて面白い!
・そうだよな白熱光みたいな楽しさと数学および物理理解が密に結合してる作品ばかり書いてたら流石にこんな人気作家になってないよな……。
・いやでも、超弦理論とかM理論とかを聞きかじりレベルでいいから知っておかないと何が起こってるか理解できないのかな。まあ、雰囲気でなんとかなる気がする。
・かなり壮大なのがよかったですね。
・「宇宙の中で人間ってどういう意味があるの?」「永遠に生きるとはどういうことか」「ロボットの知性ってどうやって生まれるの」など、一つ一つはよく見るテーマなんですけどしれっといい感じの回答をうち出していく感じがある。
・永遠の命とアイデンティティ問題に対して順列都市を大幅に異なるアプローチだった気がする。ちょっと順列都市読み返したい。
・私は刺さらない人だったけどきっと刺さる人には大ダメージを与えるんだろうな、という
・なんというか、デスゲームに巻き込まれたらみんな必死で殺しあう!これが本性!これがリアリティ!みたいな顔してる人たまにいるけど、それに対するカウンターってわけじゃないんだろうけど「デスゲーム的状況にあっても人はそんな醜くならないよ」ってリアリティ打ち出してくる作品もそれなりにあって私はどちらかというと後者にリアリティを感じてると思う。
・まあ、雰囲気にもよるんだろうけど、そんな死が間近に来た程度で真面目に生きるならみんなもっと普段から真面目に生きてるよ! 私たちはこのまま死ぬよ!!! みたいな。 真面目に殺しあう雰囲気だったら真面目に殺しあうとも思うんですけど。
・あんまり合わなくて中盤のあたり「うーん」って感じだった
・最後にして最初のアイドルもあんまりだったし百合そこまで合わないのかも
・最後らへんに「これは作者が自分の欲望を直視して作った物語なんだ」ってふと思ってメタ的にすごく面白いと思った。 感覚としては「この欲望に共感できたらきっと感動してた」に近い。 構造としては好きであとは共感したかった。
・百合が書きてえが使える手札がバカSFしかないのでこうなっただけかもしれない
・とはいえ共感できてないので最大限敬意を持った解釈をする方向で……
・「この街ではガンマンがいて決闘だと殺人してもOKだよ」という設定をさらっと提示して現代日本人的な価値観を持つ主人公をさらっとガンマンシティに投入するストロングスタイル
・こんなパワフルな設定の提示のしかたある?
・いやらしい視線を道行く女性に向けているのに嫌悪感が湧かない主人公描写がすごい。なんでだろ。
・あとヒロイン描写がいいというかラブコメとして普通にいい。こんな無茶な設定を提示しておいて。
・世界よりも普通に主人公とヒロインが好きだったので最後の過去編の短編は「ふーん」って感じであんまり乗れなかった。
・狼と香辛料って名作としてかなり評価されているのでかなり期待してたんだけどそれほどでもないという気持はある。
・正直、毎巻マクロかミクロな経済学に対して分かった気分になれて(経済入門系新書の一章分くらいの知識が得られる感じ)しかも吐き気と涙が到来するほどの情動を喚起する小説だと思ってたよ。
・多分、物語的な都合で事件に巻き込まれなければいけなくてそのせいでローレンスさんかなり「自己評価のわりにすぐピンチになる優秀じゃない人間」に見えてたけど、今回は事態に対して主体的に動けてて優秀っぽさがちゃんとあった。よかったよかった。
・ホロさんは一人称小説におけるヒロインとしてかなり最適解っぽいかわいさな気がする。
・一人称小説におけるヒロインのかわいさって難しくて、思考アルゴリズムがかわいい女の子って外から見てあんまり分からないんですよね
・つまり一人称小説における女の子のかわいい思考って「読者が気付く」「主人公が気付いて地の文で説明する」のどっちかが必要なんだけど、そんな主人公が毎回ちゃんとヒロインの思考に気付いてたらラブコメできないんですよね。もちろん読者はそんな細かい仕草なんて気付かないし。
・そういうわけでホロさんのちゃんと自分がどういう理由でどういう感情を抱いているか把握して説明してくれるところはすごく一人称ヒロインだと思う。まあ、ロレンスさんもヒロインの思考アルゴリズムを推察する能力高いけど。
・っていうかこのヒロインよくげっぷするな。アニメ化してたと思うんだけどアニメでもちゃんとしてたんだろうか。
・女の笑顔が昔は全部同じに見えてたけど今では機微が分かる、みたく言っててヒロインのかわいさをちゃんと読者に伝えられるようになってる。私もヒロインのかわいさを感じたいから頑張れ!
・これまでロレンスさんが「おれは優秀だぜ」みたく言うたびに「いや君、欲をかくたびにピンチになってるじゃん? ホロの変身という暴力でかろうじて助かってるじゃん」という気持だったので、ロレンスさんの説得力のある評価され優秀っぽいところ見れて嬉しい……。
・いい加減、ここらで優秀なところ見せて欲しいから次巻に期待。
・世界システム論って?⇒近代の世界は一つのまとまったシステム(構造体)であって、歴史は「国」ごとに動いてないよ。全ての国の動向は「一つの世界」の動きでしかないよ。
・なんでヨーロッパは外に出たの?⇒色々あって封建制に無理が出てきて領主と農民の取り分を巡る闘争が始まったからパイを増やすために外に出たよ。そうやって西ヨーロッパ=「中核」とそれ以外の「周辺」に分かれたよ。
・なんで「中核」はヨーロッパなの? アジアより優れたから?⇒違うよ。火薬とか羅針盤とか印刷技術とか海外への探検とか一通りアジアの方が先にやってたから少なくても技術的な問題じゃなさそうだよ。
・じゃあなんで?⇒中国は超つよつよ国家だから反乱を防ぐために内部の武力をよわよわにしてるのに比べて、ヨーロッパはいっぱい国があって殴り合ってたからみんな工夫しててそこが十六世紀の武力の差になったらしいよ。あとバスコダガマとかは「香料とキリストの伝道」が目的だったけど、中国はそんな宗教を統一しよう的な強い気持ちがなかったからモチベーションが湧かなかったかもだって。
・外がなくなったら?⇒十七世紀はもうパイが拡大しなくなって「中核」でパイの奪い合いが始まったらしいね。授業でならった「重商主義」のあたりだよ。オランダが覇権とったらしいよ。
・オランダがずっとつよつよだったの?⇒なんか次は英国が植民地を拡大することで世界システムの中核にのし上がって、それを基盤に産業革命起こして覇権になったんだって。それで覇権争いに敗れたフランスは追いつくためにフランス革命を起こして能率的な徴税国家を打ち立てたんだって。世界システムだね!
・でも今の英国ってそんなつよつよ国家じゃなくない?⇒アメリカが今の覇権だよね。技術革新の差で負けたらしいよ。なんか英国は安価な労働力に恵まれてたから技術をよくしよう!ってモチベーションが湧かなかったけど、アメリカは豊かな資源のわりに労働力が少ないっていう条件だから技術を頑張ったんだって。
・理性としてはそんな賛同できないことが書いてあるわけじゃないんだけど、とにかく一文読むたびに明らかに正統性のない量の「ビジネスパーソンっぽい言い回し気持ち悪い!」「こういう考え方嫌い!!!」って感情が湧いてくる。
・この本に書いてあることって「正しく書いてあることを読み取るよりも役に立つ方が大事!」「私たちは学者ではないので厳密な言葉遣いは不要」「勉強は明日から役立てろ!」って感じなんだけど、いわゆるエンジニアとしての勉強って「正しく書いてあることを読み取って理解するのが大事」「他人と議論するために厳密に言葉遣いを覚えることが必要」「そんな明日からは役に立たず道具箱に入っていることに価値がある」みたいなところアルじゃないですか。
・そういう意味でこの本が想定している業務と大きく外れてるんですよね、多分。
・関係ない話だけどデザインパターンって共通の単語のようで人によって範囲が全然違う意味で使ってるよね
・というかここに書かれていることを役立てるいわゆるビジネス・パーソンってどんな仕事をしているのか想像付かない……。厳密な単語を使用せずに勉強して他人と議論するのなに……?
・とはいえ、筆者だって「全てのケースにこの思考法を使用しよう!」って言ってるわけでは全然ないので、明らかにこの嫌悪感は正当性がないんですよね。
・おそらく、「ちゃんと理解して厳密な単語で議論する能力」を大学ですごい労力をかけて訓練して取得したのが原因で「こんなに苦労したのだから価値がある」と思いたいという思考が働いてる気がする。
・いい加減クソ理系崩れゴミみたいな自意識止めろ。
・面白い。
・なんとなく世界認識の解像度が上がった気がする。
・これからファミレスとかでメニューを見たりするたびにこの本を読み返してそこに使われてる技術を確認したりしそう。(KindleだからiPhoneから読める)
・とはいえデザイン的なことをやる予定は別にないので面白い以上のことは特にないですが……。
カイゼン・ジャーニー たった1人からはじめて、「越境」するチームをつくるまで
- 作者: 市谷聡啓,新井剛
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2018/02/15
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・世界には山ほど改善手法が検討されててそれを物語形式で紹介していくみたいな本
・うん、日本の現場に寄り添ったと書かれてるけど合宿を2回くらいやっててちょっとお金の出所とかモチベーションとか現実味を感じないぞ……? 意外と世の中会社は合宿のお金を出してくれて合宿とかやってるの?
・いやまあ、実際他人の解決方をそのまま実践しようとするなとは口を酸っぱくして書かれてるから無理なら無理でいいんだろうけど。
・ひとまずタスクボードくらいはつくって使ってみてるよ
・このほとんどは導入できない/したくないに近いし、正直そんな改善していく熱意はないんだけど……
・この本に書かれてる「受託開発ビジネスは言われたものしか作らないし、そうなると如何にやることを減らすか、つまり〝言った/言わない〟の線引きに有意するのがPMの資質ってなるよね!クソ!!!」みたいなうんざり感はかなり分かってしまうというか、改めて言われて「本当それ」という気持になった。
・自社に都合のいい議事録を書く技術とか身につけてしまってる自分に気付く。
・そんな熱意はないけどさー、かといってまったく改善したくないわけではないので、やる気がないなりにできることはやるしかないよねー、という気持にはなった。
・「ほう、生意気だな。ペアプログラミングでもするか?」「いいだろう」って場面があって、いやいやペアプログラミングってそういうものじゃないでしょって感じがセックス勝負する催眠物みたいな雰囲気があった。
Head Firstデザインパターン ―頭とからだで覚えるデザインパターンの基本
- 作者: Eric Freeman,Elisabeth Freeman,Kathy Sierra,Bert Bates,佐藤直生,木下哲也,有限会社福龍興業
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2005/12/02
- メディア: 大型本
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・面白い。
・GoFのデザインパターンってわりと界隈では「いやデザインパターンとかそんな良くなくない? 学習コストかける価値ある?」みたいな議論が活発な気がするけど、さておき趣味だからコスト意識なしで読むよ。
・singletonパターンとかテストしづらいわりに、有名パターンだから実際よりも有益に見えてしまうみたいな弊害が起きてそうな気がする。
・「〇〇パターン」という共通の単語ができます、とか言ってるけどけっこうみんな雰囲気で喋ってるから意味が統一されてるか微妙だよねー!
・そういう意味でちょっと後で識者に最新の評価みたいなの聞いておきたいという気持ちがある。
・でもまあ面白いし知っておくことは有益だと思うので後もう一冊くらいデザインパターンの本読んでおきたい。
かぐや様は告らせたい?天才たちの恋愛頭脳戦? 14 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)
- 作者: 赤坂アカ
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2019/03/19
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・面白い。
・世界認識の解像度が高いというか、言われるまで気付かないあるあるネタを世界から抽出する能力が高いと思う。
・あと、リアリティラインの調整が上手い。適度に生々しいというか。
・え、最後の展開になるようなリアリティラインだった???
銀河英雄伝説 13 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)
- 作者: 田中芳樹,藤崎竜
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2019/03/19
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・そろそろ原作で脱落したところなので展開が分からなくて楽しみー。
・文体がちょっとあわなかったのでコミカライズしてくれると楽しい。
・ヤンが格好良い座り方するのが決めポーズみたくなってるけど、原作だとこのへん言及あるんだっけ? こういうところ漫画力高いと思う。
2019年2月鑑賞したものまとめ
【映画】
怪盗グルーの月泥棒
・物語としてよくある筋だから情が芽生えるパートは省略みたいな強い作りがされてた気がする。
・なんか良さがよく分からなかった。
ブレードランナー
・めちゃくちゃ映像がいい!!
・火を吹くビル!作りもののフクロウ!わざわざ町中に雪ステージが用意されてて雪の中で倒れる人!映像がすごくいい!!
・最終決戦のあたり。雨と蒸気で光を可視化させたり、気球線のライト、雷雨、くるくる回る風車、電飾、飛び立つ鳥、って感じでとにかく光と影がくっきりと動き続けてたのが最高!!
ブレードランナー2049
・ブレードランナーといえば壁を壊して進む人!って認識が作った人の中にもあるのかな。
・前作と違って映像の作り方が感情表現寄りになってる気がする。全体的に受動的な主人公だけどとにかく諦観と苦悩みたいなのが伝わってくる。
・昔のSFの続編ということで「昔のセンスで考えられた未来世界」と「今のセンスで考えられた未来世界」が混ざってる感じが面白かった。この世界にはジョブズはいない。
・前作ではレプリカントは「記憶、共感能力、寿命」の3つでいわざ過去現在未来だったけど、今回は未来要素に子供がでてきたとかそういう感じ。
・記憶と未来への希望があれば共感もできるとかそういう感じなのかな。
パシフィック・リム/アップライジング
・「これ期待していた物じゃなかった」って感想が多いだろうな……って気持だし私もちょっとそう思う。
・でも、過去と違ってちゃんとジャンプできたし、あの時と違ってちゃんとキャッチできた、って場面は感動したよ。よくある系ではあるけどすごくよかったよ。
・怪獣と融合した機体が格好良い。
・これむしろ敵側に感情移入しちゃうよね。ちょっと鬱憤のたまったオタクが頑張っててさ。準備してた物が有効に働くとか応援しちゃうじゃん、もう。憧れじゃん。
【本】
・あ、これだけで終わらないんだ。続編ある。
・明らかにカンタペリー物語なわけだけど、多分これは私の少ない教養でたまたまキャッチできた10球のうちの1球に過ぎぬ……。
・複数の人間の来歴を語り徐々に設定と謎を示して最後に繋がりを示すとか、人によって作風ががらっと変わる多芸なところとか、色々と「この芸ができれば普通に一冊面白く読める」って物語作りしてるけど多分一番面白いところはそこじゃない。
・この作品の一番面白いところは面白いところだと思う。エモい展開で読ませてくるところというか。
- 作者: フィリップ・K・ディック,浅倉久志
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・いきなり大量の外国人を出してきたから名前を憶えるのが大変。初登場シーンでKindleのマーカー機能を使っておくというテクニックを駆使しなかったら読むのに1.5倍くらいかかったかも。
・ディックなのにこんな王道にワクワクする展開でいいの?って中盤まで思ってたけどやっぱりディックっぽいところに落ち着いてよかった。よかったか?
・最後の生世界と半生世界の上下関係を覆すところ?とかディック~~~~~って感じでそうそうこういうのが読みたかったんだよ!って感じ。
・憶えられないって言った口でどの口で言ってるんだという感じあるけど人物描写がよかった。
・アル・ハモンドは確かに成績が一番優秀ならではの自信が発言の裏にある気がするし、ティトー・アポストスは優雅に歳を取った人間の懐疑と慎重さがあって「いそういそう!」って感じがある。
・飛行機パイロットとかでよくこういう「汚れた俗世と美しい戦い」みたいなのあるよね。実際の飛行機パイロットとかどうだったのかしら。
・青春成長物の醜悪なパロディって感じでよかった。
・これまで独りよがりで自分の中の美しさだけを追い求めてただけの主人公が、色んな人と関わり憧れから社会の中で役割を果たそうとするという流れ事態は正しい青春成長物って感じだけど、そもそも前提となってる社会が間違ってるんだよ!!みたいな。
・読者が誤解しないように登場人物の行動原理がそんな美しい物じゃないって繰り返し描かれてたのがよかった。
・終わる直前まで所有欲を描かれる神条とか、わざわざ最後に研究の目的がエゴと描かれるハヤトとか本当念入りだと思う。
・ちゃんとした青春物だったら大人ポジションとして描かれそうなお婆ちゃんとか水野とかちょい役だしね。
・うおー……。
・ちょっとまだ整理ついてない。
・めちゃくちゃ壮大な物語なんだけど、この巻数の多さは壮大さのためにあるんじゃなくて、むしろ逆にこの壮大さを自分事にするために必要な長さだったと思うのです。
・ちゃんと人を描いて現代と繋がってるところがいいというか。
・確率の奇跡としての進化を宇宙規模で書いてるところとかSFSFしてて面白い。
・人類よりも突入にすごく向いてる種族とかいなかったのかしら。
・逆に宇宙を一つの法則に従って描いているから多用多種でも想像力を超えて来る宇宙生物は出てこなくて、それはこの作品の構造上しかたないんだけど、もっとすごい想像を超えたのが宇宙にいて欲しいみたいな気持ちがある。
・星のみなとのオペレーターがかなり好きで、これ日常描写増やして文庫本一冊にして欲しいくらい。
・なんというか、作者の「こういう知識を知ったのでこういう方向に想像してみた」みたいなのが感じられる感じがある。
・「生まれの違いによって人が分かり合えない」みたいなモチーフがかなり好きで(希望と絶望のどっちを示されても)、ゴールデンブレットもかなり好み。
・エモくて興味深くて面白い!!
・全体的に前提が納得のいくものだったのが面白かった。こういう専門性の高い物ってどうせ正しさを検証する知恵がないので、感情的に納得できる物が書いてあったほうが面白い。
・帯に「誰もが実践できるメンタル・ヘルスヒント!」って書かれてるのも面白い。そんなもの求めてるわけでもないけど。
「表現の自由」の明日へ:一人ひとりのために、共存社会のために
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・期待してたよりもエモくなかった。
・浅く広く事例と議論の紹介って感じ。そ「ここについは議論されている」で終わりがちで個々の議論には深く踏み入れていない。
・あとがきはエモくてよかった。
エロマンガ先生(11) 妹たちのパジャマパーティ (電撃文庫)
- 作者: 伏見つかさ,かんざきひろ
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・まあまあ作品的に気になる引きで終わってる気がするんだけど何もわくわくしてないの、もしかしたらこの作品の読者として向いてない気がする。
・いうて1巻の時点で決着つけてあとは瞬間風速だけで戦ってるし。
・ラブコメとしては決着が付いている中、夢とか創作者としての議論がそこそこ興味深く進んでる気がするけどイマイチ乗れてない。
・面白く読んでるよ?
・人間的な尊敬とは別に冷静に棋力を測ってコメントする描写が入ると嬉しくなる。
・なんか夜叉神天衣が萌えキャラ萌えキャラしたムーブしてるの微妙に冷めるな……。
・こう、いい感じの感情が描かれた直後だけに商品感を覚えてしまうというか。
・お、末期。いいね!
・ネームドキャラが死ぬと緊張感があっていいね!
・全体的に英国の人が描かれる場面が好き。勘違いで過大評価されるよくなろうでよくあるやつ大好きかも。
・そのわりにあんまりWEB小説読んでないし読もうかしら。
リーダブルコード ―より良いコードを書くためのシンプルで実践的なテクニック (Theory in practice)
- 作者: Dustin Boswell,Trevor Foucher,須藤功平,角征典
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・かなり前に一度読んだけど人にダメだししなきゃいけない立場になったので改めて。
・読み返すとけっこう忘れてるし意識できてないところが多い。
・豚小屋のイラストがどういう意図のイラストなのかよく分からない。
・オブジェクト指向は思想的な部分と技術的な部分があってそこを混ぜて説明しようとするから分かりづらいんだよ、技術的な必然性はこう!思想的な部分はバズっただけ!みたいな感じで分かりやすかった。
・技術的な部分はほとんど知ってることしか書いてなかったんだけど、「ちゃんと人に筋道立てて教えられる」ところまで整理された気がする。
・デザインパターンとUMLについてもちゃんと本を一冊か二冊くらい読んでおきたくなった。
・第二版で新規に書き足されたという関数型言語の章ってただの筆者の趣味じゃないですか???
・時々「これが2019年の漫画のコマか!?」って気持になる。
・水玉トーンにシンプルなキャラクター。
・でもなんか、あだち充がサービスとして描く太ももとかスカートとかっていいよね……。
・ちょっと過去を匂わされるだけで滅茶苦茶に感情が揺さぶられる。これタッチ現役で熱心に読んでた人が読んだらもっとすごいんだろうな……。
小林さんちのメイドラゴン(8) (アクションコミックス(月刊アクション))
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・色んな生き方のドラゴンが出てくるのが面白い。
・小林さんが語り部だったときは自称凡人って感じだけど、他の人の視点が入ってくるとなんやこの化け物ってなるのが面白い。
・主観と客観のdiffみたいな
・一番好きなのは二って気がするんだけど、こういう作品で三みたいな一番最初に受け入れてくれた人って当て馬になりがちで勝って欲しいのは三。
・「残念だったわね」は最高。
・矢口さんの周りの人が矢口さんのことが大好きで応援してくれてて本当に良かった。
・ただでさえしんどいのに、親が応援してくれなかったり、友達が「あいつ付き合い悪くなったな」とか言い出さなくて本当に良かった。そんな展開あったら泣いてしまう。
・↑はただしんどいって話じゃなくて、矢口さんの空気を読む生き方がね、間違いじゃないって、そう思えるからいいんだよ……!
・主人公が頭良くて理屈っぽいから、気付きを明確に言語化しても下品じゃないし、モノローグで自然にエモさと接続できてるみたいな効果がある気がする。
・この作者、作品にまだちょっと描けないくっついた後の十倉さんと清瀬さんに対する想像力が止まらなくなっているのでは……?
・万年さんに対して強気に出る一之瀬さん好き。
・なんで新キャラをちょっと三角関係っぽい感じで出して少し不穏な空気にするの……? いや、私が勝手にそういう空気感じてるだけかもだけどさ。